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ハイドン : ピアノ・ソナタ 第1楽章 Hob.XVI:15

Haydn, Franz Joseph : Sonate für Klavier Allegro

作品概要

楽曲ID:38262
楽器編成:ピアノ独奏曲 
ジャンル:ソナタ
総演奏時間:2分10秒
著作権:パブリック・ドメイン

解説 (1)

解説 : 大井 和郎 (532 文字)

更新日:2025年5月30日
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テンポによってムードが激変するソナタの第1楽章です。極めて主観的な話になります。ここからは筆者の独断的判断ですが、結論から申し上げますと、この第1楽章は、4分音符=80前後が適切だと思われます。ある程度の落ち着きが出ますし、追い立てられる感じがしません。

この第1楽章は、ほぼ2声で書かれていますが、アイデアとしては、弦楽4重奏などの弦のアンサンブルをイメージして良いと思います。全体が楽天的で、深刻な要素は一切ありません。展開部でさえも実に平和に時間が流れ、減3や減7などの和音は使用されておりません。全てをゆったりと心地よく音楽を進ませてください。

そのためには、この第1楽章のテンポが、4分音符=100位になってしまうと、どうしても追い立てられるような忙しさを感じざるを得なく、曲のムードとは異なると感じられます。

この第1楽章の強弱も、あまり意識してその幅を広げる必要も無く、音の多いところやバスのオクターブなど、音数が故に、弾けば自然と大きくなる部分は大きくなるように書かれています。

執筆者: 大井 和郎
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