ヘンデルが生存した頃の時計は、8時間に1秒ほどの誤差が出たという記録がありますので、わりと正確な時計がその時代に既に存在したことになり、故にこの曲も、そのような、時計の描写であるので、テンポをゆらすことなく、正確にタイミングを刻んでください。8分音符はスタッカートにすることで、時計のように拍を縦に刻み、軽快感が出ます。テーマ(主題)は、F-durやa-mollなどでも登場しますので、奏者が感じる調の性格で、各調のテーマの雰囲気を変えるようにして下さい。
この曲の注意点としては、声部の独立やバランスかもしれません。この曲は最初から最後まで一貫して、ヘ音記号が書かれておらず、ト音記号のみの曲となっています。故に、両声部が(2声)常に近い位置にあることから、声部の混同や、バランスの配分が行き届きづらく、その辺りが奏者が気を遣わなければならない事です。どのセクションで、どちらの声部を優先するか、等の取り決めをされると良いです。