このカプリチオのムードや性格は如何にも捉えることができ、躍動的で楽天的に感じる人もいるかもしれません。逆に深刻な一面を感じる人もいるかもしれなく、その辺りは自由で、特にどのような雰囲気で無ければならない事も無く、性格的な捉え方は奏者に委ねられます。
ただ、このカプリチオはある程度の快速的なテンポで進む方が、2声の掛け合いという面から言えば、理に適うかも知れません。
曲は:
g-moll
d-moll
c-moll
g-moll
となっており、テーマは3小節間とします。例えば1~3小節間です。4小節目に関してはテーマによって終わり方が異なりますのでカウントしません。
この3小節間には、3つの異なったシークエンスのようなテーマが書かれており、まずはこの3つのテーマは何処に向かっているのか把握します。たとえば、1小節目よりも2小節目の方がテンションが高く、さらに3小節目は最もテンションがあがり、4小節目で衰退すると言った具合です。
その上で、各調によっても雰囲気を異ならせるようにします。
28小節目からは全音符が書かれるようになり、これは、オルガンのペダルのようなイメージで、音量を大きめに、この部分(28小節目以降)全体を即興的に演奏して終わってください。