ブルクミュラー(ブルグミュラー) : 18の性格的な練習曲 セレナード Op.109-11
Burgmüller, Johann Friedrich Franz : 18 Etudes de genre (faisant Suite aux Etudes faciles op. 100) La Sérénade Op.109-11
作品概要
解説 (2)
演奏のヒント : 大井 和郎
(642 文字)
更新日:2022年11月15日
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演奏のヒント : 大井 和郎 (642 文字)
1 装飾音の音量を控え、メロディーをハッキリ出すようにする
装飾音は音数が多いので自然と音量が大きくなってしまいがちですが、一小節間に多くの装飾音があるこのような状況では、装飾音のほうが目立ちがちです。装飾音はできる限りppでやわらかく、メロディーラインをハッキリと出すようにします。
2 ルバートをかける
この曲は複合拍子ですので、基本は淡々と進んで良いのですが、メトロノームに近いテンポで機械的に進まないようにします。4小節単位でルバートをかけても良いと思います。
3 和音の変化、進行を感じる
この曲で最も大切なことはこれです。曲中には借用和音を使って別の調に一時的に進行する和音もあり、このような場所の表現が重要になります。たとえば、2小節目に対して、5-6小節目の進行はある種の驚きであり、感情的な部分です。17小節目と19小節目は似ていますが、和音が異なりますね。このように、和音の変化や進行を繊細に感じ取り、充分に表現しなければなりません。
4 形式を知る
この曲は
A 1-8
A 9ー16
B 17ー24
B 25-32
Coda 33-38
になりますが、A2つは全く一緒ですし、B2つも殆ど変わりません。このように、同じ事が2回ずつ繰り返されて進行するのですが、この「2回」が全く同じではいけません。何かしらの変化が必要になります。例えば2回目を1回目に比べて少しゆっくり、pで弾く、または逆に2回目をより大きく、時間をたっぷり取る といった具合です。音量、テンポ等で変化を付けて下さい。
解説 : 佐藤 卓史
(417 文字)
更新日:2022年1月31日
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解説 : 佐藤 卓史 (417 文字)
恋人の住む部屋のバルコニーを見上げながら、ギターを片手に歌う愛の歌が『セレナード』です。この曲はイ短調で、少し寂しげなセレナードですが、伴奏は定石通りギターの爪弾きを模倣しています。この伴奏型はメンデルスゾーンの『春の歌』作品 62-6 に酷似していて、その予備練習として最適の曲です。
演奏のポイント(原典 ♪=176)
『夜明けの祈りの鐘』でも登場した「メロディー」「内声(ハーモニー)」「バス」の3つのパートを同時に演奏する技法は「3本の手」と呼ばれ、ロマン派のピアノ曲に頻出する基本的なテクニックです。この曲では内声のアルペジオが「右→左」の順で両手に振り分けられています。まずは左右のアルペジオの速さを揃えること。右手のアルペジオが大きくなりすぎてメロ ディーを邪魔してしまったり、逆にアルペジオが付随しているメロディー音が飛び出たりしないように、気をつけましょう。
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