close

キュイ : 25のプレリュード 第1番 op.64-1 ハ長調

Cui, Cesar : 25 Preludes No. 1 C-Dur op.64-1

作品概要

楽曲ID: 33231
楽器編成:ピアノ独奏曲 
ジャンル:前奏曲
総演奏時間:1分30秒
著作権:パブリック・ドメイン

解説 (1)

演奏のヒント : 大井 和郎 (672 文字)

更新日:2025年11月25日
[開く]

テンポの指定は、4分音符=125となっていますので、重厚な和音が並んでいる割には結構速いテンポで進みます。プラス、Maestosoですので、堂々と威厳に満ちて、なのですが、書かれてあるフォルテの通りに1拍ずつ和音を弾いていくと、実に耳障りになってしまう曲でもあります。

仮にフレーズが14小節間で1つとします。その場合、14小節間の何処に方向性を定めるのかが1つ課題となります。4小節目の全音符でも構いません。仮にそうだとすると、ここに向かって進んでいくのですが、始めからフォルテでガンガン和音を弾いてしまうと、音量だけは大きいのですが、硬く、耳障りに聞こえてしまいます。4小節目までのラインをシェープ(形取る)してみましょう。

例えば2小節目の1拍目が最初のピークポイントとして、そこに向かって進み、そこから衰退するのですが、3小節目のCEGの和音は、2小節目4拍目のドミナントから解決されているものと考えると、3小節目の1拍目は、2小節目の4拍目よりも弱く弾きます。そして、そのあとで、4小節目に向かって再び音量を上げて行くといった感じです。

これは単なる一例に過ぎませんが、和音を乱暴にガンガン弾いている印象を与えないように、11つの和音そのもののバランスも考え、トップを出し、方向性を持たせ、音楽が縦ではなく、横に流れるように弾くことが演奏のヒントになります。

執筆者: 大井 和郎
現在視聴できる動画はありません。  

楽譜

楽譜一覧 (0)

現在楽譜は登録されておりません。