ハイドン :ソナタ 第58番 第1楽章 Hob.XVI:48 op.89
Haydn, Franz Joseph:Sonate für Klavier Nr.58 Mov.1 Andante con espressione
解説 : 齊藤 紀子 (199文字)
第1楽章のハ長調はアンダンテ・コン・エスプレッシオーネの4分の3拍子。この楽章は、ソナタ形式ではなく変奏曲に近い形式で書かれているが、時折、副次的な楽句が挿入される。その基盤となる主題は非常に簡素なものであるが、これが多様に装飾、変奏され、この楽章に落ち着いた気品をもたらしている。主として、移旋による長調と短調の対比の手法に基づいており、その点で、同じくハイドンのヘ短調の《主題と変奏》に通じる。
ソナタ 第58番 第1楽章
ソナタ 第58番(ウィーン原典版番号)ハ長調 第1楽章