ハイドン : ソナタ 第58番 第1楽章 Hob.XVI:48 op.89
Haydn, Franz Joseph : Sonate für Klavier Nr.58 Mov.1 Andante con espressione
作品概要
楽器編成:ピアノ独奏曲
ジャンル:ソナタ
総演奏時間:7分30秒
著作権:パブリック・ドメイン
ピティナ・ピアノステップ
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楽譜情報:7件解説 (2)
解説 : 大井 和郎
(571 文字)
更新日:2025年4月3日
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解説 : 大井 和郎 (571 文字)
鍵盤楽器を相当意識した第1楽章で、ピアノフォルテ故に可能である技巧的なパッセージが多く含まれています。まず、テンポは1つにして、音符の多いところだけテンポが遅くならないよう、常に3拍子を数えて弾くことは必須です。付け加えて、強弱のはっきりした差が欲しい所です。この第1楽章は、フォルテとピアノが交互に来て、その対比を聴かせることが1つの重要な要素となっています。
さて、筆者が1小節目で目にしているのは、1拍目の付点のリズムです。付点
8分音符+16分音符のリズムで、そこに装飾音が書かれています。奏者は一
度、この装飾音を外して、実音のみで弾いてみて下さい。23小節目も同じで
す。そうすると、勿論、付点のリズムがそこにあるわけですが、装飾音が
入ってくると、付点のリズムが無くなる奏法もあります。装飾音を32分音符
の速さで弾く。そこまでは良いのですが、4つ目の音は実音で、これは16分
音符です。
ところが、この3つの装飾と1つの16分音符を全部32分音符の速度で弾いて
しまう奏法があります。これは議論になるかも知れませんが、筆者であれ
ば、あくまでも、付点のリズムに装飾音が入ってくる と考えますので(実
際にそう書いてあります)、16分音符だけは、他の装飾の32分のリズムと
は異ならせ、16分音符分伸ばしてから2拍目に入ると思いますが、如何で
しょうか?
解説 : 齊藤 紀子
(199 文字)
更新日:2020年2月9日
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解説 : 齊藤 紀子 (199 文字)
第1楽章のハ長調はアンダンテ・コン・エスプレッシオーネの4分の3拍子。この楽章は、ソナタ形式ではなく変奏曲に近い形式で書かれているが、時折、副次的な楽句が挿入される。その基盤となる主題は非常に簡素なものであるが、これが多様に装飾、変奏され、この楽章に落ち着いた気品をもたらしている。主として、移旋による長調と短調の対比の手法に基づいており、その点で、同じくハイドンのヘ短調の《主題と変奏》に通じる。
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