ハイドン :ソナタ 第43番 第2楽章 Hob.XVI:28 op.14-2

Haydn, Franz Joseph:Sonate für Klavier Nr.43 Mov.2 Menuet

作品概要

楽曲ID:32207
楽器編成:ピアノ独奏曲 
ジャンル:ソナタ
総演奏時間:3分30秒
著作権:パブリック・ドメイン

ピティナ・ピアノステップ

23ステップ:応用6 応用7 発展1 発展2

楽譜情報:7件
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解説 (1)

解説 : 大井 和郎 (585文字)

更新日:2025年3月5日
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メヌエットの冒頭の話になります。1番最初の16分音符のEsは、2拍目の裏拍から出てからターンを弾くことを前提として書かれたのであれば、 EsFEsDEsGB   と弾けば良いのですが、仮に、この最初のEsをリピートして、EsEsFEsDEsGB        と聴かせたかったのかという議論になります。 「いや、そんなことをしている時間は無い」という反論もあるとも思いますが、問題は、このメヌエットがどのような雰囲気やムードを目的として書かれているかによってきます。Esをリピートしても時間は十分保てるテンポに設定すれば良いだけですが、問題は、Esをリピートしようがしまいが、曲の理解が重要です。どれが正しく、どれが間違いということは無いのですが、仮に、冒頭に書かれているターンをメロディックに弾いて見ることも1つの考え方です。 機械的に弾かず、ターンでさえも、歌心たっぷりにシェープして、滑らかに弾く方法も一案です。そして3小節目の3連符も歌のように滑らかに下行させます。 そしてTrioは、深刻な一面もあるものの、こちらも歌心があって良いと思います。 つまりはこの第2楽章をすべて歌と考え、メヌエットとトリオの異なった側面の対比として考えることも出来ます。そうすることで、テンポは少しゆっくりになりますが、オペラの中のアリアと考える事で、曲は激変します。ご参考まで。

執筆者: 大井 和郎