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ハイドン : ソナタ 第39番 第2楽章 Hob.XVI:24 op.13-4

Haydn, Franz Joseph : Sonate für Klavier Nr.39 Mov.2 Adagio

作品概要

楽曲ID:32196
楽器編成:ピアノ独奏曲 
ジャンル:ソナタ
総演奏時間:3分30秒
著作権:パブリック・ドメイン

ピティナ・ピアノステップ

23ステップ:応用7 発展1 発展2

楽譜情報:6件
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解説 (2)

解説 : 大井 和郎 (529 文字)

更新日:2025年3月5日
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この第2楽章を見て、弦楽4重奏を想定した方もいるかもしれません。しかし、恐らく、アリアのシーンが背景になると思われます。この第2楽章を演奏するにあたって注意点が1つ、助言が1つあります。 まず注意点は、休符を正確に数えることです。8小節目、16小節目、22小節目、24小節目、休符は正確に数え、長過ぎも短すぎも無いようにしてください。聴いている側は心の中でカウントしているかも知れません。 助言としましては、多少の即興性を持たせることです。仮にメロディーラインが歌だと仮定したら、ある程度の表情が欲しく、即興性も欲しいところです。溜めるところは溜めて、時間を取り、歌のように弾きます。その時、左手の伴奏が入ってくるとついつい機械的な演奏になりがちですが、右手が好きなように歌い、左手がそれに対してフォローする感じが望ましいです。 例えば、11~12小節間、32分音符や16分音符が並んでいるところを、メトロノームのように正確に弾くことで、歌心が失われ、大変機械的な演奏と なってしまうからです。まずは、歌の部分だけを弾いてみて、自由に動くことを身につけます。その上で、伴奏を付けますが、伴奏が歌をフォローするようにし、その逆にはならないように注意して下さい。

執筆者: 大井 和郎

解説 : 齊藤 紀子 (249 文字)

更新日:2020年9月1日
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第2楽章はアダージョの4分の4拍子で、第1楽章の同主短調にあたるニ短調による。このピアノ・ソナタの初版譜では、拍子が2分の2拍子であった。3部形式で書かれており、左手の3度音程に伴われる右手のメロディーで開始する。第8小節目で半終止をすると、平行調にあたるヘ長調で中間部を開始する。この楽章の3部形式は、冒頭のメロディーが回帰する際(第25小節~)、それに伴う左手が中間部を開始した音形になっていることが特徴的である。楽章の最後は属音を3小節保続し、フェルマータを経てアッタッカで次の楽章へと続く。

執筆者: 齊藤 紀子