ハイドン :ソナタ 第5番 第1楽章 Hob.XVI:11
Haydn, Franz Joseph:Sonate für Klavier Nr.5 Mov.1 Presto
ピティナ・ピアノステップ
23ステップ:応用4 応用5 応用6
演奏のヒント : 大井 和郎 (459文字)
この楽章で注意することは2点あり、ペダルとタイミングの問題になります。
まずはペダルの問題から。左手は提示部がオクターブで始まり、24小節目までほぼオクターブで進みます。オクターブから次のオクターブへ移るときに、切れ目が生じてしまうので、ペダルを使用する奏者がいます。4分音符を伸ばし、8分音符まで繋いでから8分音符をスタッカートにするアーティキュレーションです。これはこれで良いのですが、このペダルによって濁りが生じてしまう小節があるので、そこに気をつけます。
3小節目のように音階だったり、10小節目のように短2度や長2度が入ってくる部分はペダルの濁りが生じますので、オクターブから次のオクターブはフィンガーペダルを用いるようにして、濁りを避けてください。
次にタイミングです。25小節目以降、右手と左手は異なった楽器と考えます。ところが、あまりにも右手の装飾音が遅いと、2拍目の左手が、1拍目の続きのようにきこえてしまい(距離が近いため)、できる限り右手の装飾を素早く弾き、左手は異なった楽器のように聴かせてください。
ソナタ 第5番(ウィーン原典版番号)ト長調 第1楽章
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