ハイドン :ソナタ 第1番 第3楽章 Hob.XVI:8

Haydn, Franz Joseph:Sonate für Klavier Nr.1 Mov.3 Andante

作品概要

楽曲ID:32104
楽器編成:ピアノ独奏曲 
ジャンル:ソナタ
総演奏時間:1分00秒
著作権:パブリック・ドメイン
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解説 (1)

演奏のヒント : 大井 和郎 (480文字)

更新日:2024年11月18日
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器楽的にもアリア的にも考える事の出来る3楽章です。この楽章は、フレーズを2小節単位で考えていきます。加えて特徴として、フレーズは、アーフタクトから始まると考えます。冒頭4小節はそのような意味ではとてもクリアーであると思います。1~2小節間よりも3~4小節間のほうを若干テンションを高めます。

続いて、5~6小節間はシークエンスになります。ハーモニックシークエンスと考え、転調とは考えません。1つ目のほう(5小節目)が2つめ(6小節目)よりもテンションを高く感じ、6小節目は安心感を表現します。

そして、2小節単位で進んできたのですが、7小節目だけは独立した小節と考えます。7小節目には2つの小さなフレーズがあります。1つめは、6小節目4拍目より7小節目1拍目まで、もう1つは、7小節目2拍目より、3拍目までです。

そして4拍目は次のフレーズのアーフタクトと考えます。突然Cが装飾音と共に鳴らされます。ハイドン特有の驚きの表現です。このフレーズは8小節目3拍目まで、そして4拍目からもう1つのフレーズが始まりますので、8~9小節間は再び2小節単位のフレーズと考えます。

執筆者: 大井 和郎