リスト :すべての長・短調の練習のための48の練習曲(24の練習曲) 第8番 S.136 R.1 ハ短調

Liszt, Franz:Étude en 48 exercices dans tous les tons majeurs et mineurs Allegro con spirito c-moll

作品概要

楽曲ID:32002
楽器編成:ピアノ独奏曲 
ジャンル:練習曲
総演奏時間:2分00秒
著作権:パブリック・ドメイン

ピティナ・ピアノステップ

23ステップ:発展2 発展3 発展4 発展5 展開1 展開2 展開3

楽譜情報:1件

解説 (1)

演奏のヒント : 大井 和郎 (878文字)

更新日:2018年3月12日
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第8番

このエチュードも、ブダペスト版の校訂者であるZempleni氏により、この曲集を3レベルに分けた時、最も難しいレベルに入れられています。譜面をご覧になっていただければ一目瞭然ですが、左手が自由に言うことを聞かないとこの曲を弾くことはできません。このエチュードは音楽的な面よりも技術面で工夫をしなければなりません。

ツェルニーのエチュードやクレメンティーのエチュードにも言えることですが、左手をトレーニングするためのエチュードよりも、右手をトレーニングするエチュードの方が圧倒的に多く書かれています。実は、ピアノは左手の能力がかなり重要で、教師によっては、左手は右手の10倍も練習しなければならないとまで言うくらいです。10倍という数字がどのようにしてはじき出されたのかはともかくとして、筆者も左手をトレーニングしなければならない理屈は同意しています。

このエチュードを勉強しようと思った学習者の方は、大変良い機会でもありますので、積極的に取り組んでいただきたいのですが、特に捻られた技術というよりは、基本的な音階であったり、単旋律の細かい動きが書かれており、ツェルニーの影響を受けたことは明白です。そこで、このエチュードを練習すると同時に、筆者から幾つか別のエチュードも同時進行して勉強する提案をさせていただきたいと思います。 1 ハノン 1-60まで 2 クレメンティー グラドスアドパルナッスム 2番、6番、8番、13番、16番 3 ピシュナー 抜粋(任意) 4 ドホナーニ 抜粋(任意) などです。

注意点としては、音の粒ぞろいかもしれません。粒を揃えるためには指が独立していなければならなく、独立させるためには筋肉が必要になります。そしてこのエチュードで、音階以外のパッセージの部分において、指番号も重要課題です。指番号を決めるとき吟味してください。

最終的なテンポになりますが、筆者が演奏したテンポは4分音符が160位でした。テンポマーキングは2分音符が88と書いてありますので、ほぼ許容範囲でしょうか。この曲にはこの位のテンポが欲しいところです。

執筆者: 大井 和郎

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