ベートーヴェン :ピアノ・ソナタ 第2番 第4楽章 Op.2-2

Beethoven, Ludwig van:Sonate für Klavier Nr.2 4.Satz Rondo-Grazioso

作品概要

楽器編成:ピアノ独奏曲 
ジャンル:ソナタ
総演奏時間:6分00秒
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解説 (1)

解説 : 岡田 安樹浩 (659文字)

更新日:2019年1月15日
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第4楽章 イ長調 4分の4拍子 ロンド

ロンド主題は、3オクターヴを超える幅広い音域のアルペジオと、2オクターヴ近い跳躍下行に特徴づけられており、冒頭のテンポ指示が示すように、まさに優美なGrazioso主題である。

16分音符による即興的な推移(第17小節~)を経て、第1クープレ(第27小節~)が属調のホ長調であらわれる。ロンド主題の回帰(第41小節~)に際しては、アルペジオの音域が4オクターヴ超に拡大される。

第2クープレ(第57小節~)は同主短調のイ短調へと転じ、8分3連音符の半音階上行と付点リズムの和音とが組み合わされる。第1クープレもそうであったが、第2クープレはそれ以上に極めて主題的な性格をもっており、従来のロンドのクープレとは様相がだいぶ異なっている。第2クープレは反復記号をもち、さらに平行長調のハ長調へと転じて規模を拡大している。

次なるロンド主題の回帰(第100小節~)では、アルペジオが急速な音階上昇へと変容し、主題を構成する各動機にも、細かな装飾がほどこされている。ふたたび第1クープレへの推移楽想があらわれ(第116小節~)、第1クープレが部分的に主調で再現される(第124小節~)。

4度目となるロンド主題の回帰(第135小節~)では、アルペジオが冒頭と同じ音域へと戻されるが、楽想は発展して第2クープレをなかば強引に引き出す。

ナポリ調の変ロ長調へと転じ、第2クープレの半音階上行と付点リズムが即興的に挿入された後、だめ押しのような5度目のロンド主題回帰(第173小節~)を経て楽曲を閉じる。

執筆者: 岡田 安樹浩