ヘンデル :組曲(クラヴサン組曲第1集から) アンダンテ HWV 432

Händel, Georg Friedrich:Suite Andante HWV 432

作品概要

楽曲ID:30456
楽器編成:ピアノ独奏曲 
ジャンル:組曲
総演奏時間:5分00秒
著作権:パブリック・ドメイン
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解説 (1)

演奏のヒント : 大井 和郎 (537文字)

更新日:2024年7月15日
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即興的な装飾音を無理なく入れられるゆっくりしたテンポで滑らかに、横に流れる音楽と考えて下さい。器楽的な曲ではありますが、躍動的ではなく、歌に近い、メロディックなラインと考え、たっぷりと歌うように演奏して良いと思います。

このアンダンテには1つ特徴があり、サスペンションと呼ばれる非和声音が多く書かれています。このサスペンションには多くの種類があり、曲中、2-3,4-3,7-6,などの種類のサスペンションが登場します。それらの処理に気を遣ってください。

例えば、1小節目、和音分析をしますと1~2拍間がGBD、3~4拍間がDFisAです。ですので、本来であれば3~4拍間にはDFIsA以外の音は入れず、入るとしたらそれは非和声音になります。非和声音は必ず和声音に解決されます。解決されるときはディミヌエンドにして、非和声音の方を大きく弾きます。

ここでは、1小節目3拍目のヘ音記号で、Gが2拍目からタイで繋がれており、これが2-3サスペンションという非和声音です。つまりは2拍目から引っ張られて来たわけです。そしてこのGは、次の拍でFisに解決します。

故に、Gの方に音量を与え、Fisを小さく弾きます。

このようなサスペンションが、曲中多く出てきますので同じように処理してください。

執筆者: 大井 和郎
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