テーマ(主題)が1小節目ソプラノから始まり、3小節目の1拍目で終止形を迎え、終わると仮定します。そのように考えたとき、このジーグにはもう2つテーマがあり、6小節目ソプラノで、G-durで始まり、8小節目1拍目にa-mollで終わるテーマと、8小節目2拍目ソプラノから始まるC-durのテーマです。
3つのテーマを比べたとき、冒頭のC-durのテーマは、8小節目2拍目より始まる同じC-durのテーマよりも1オクターブ低い位置にあります。2つを比較したとき、8小節目2拍目からのテーマの方がオクターブ上でテンションも高いので、こちらの方を大きくします。2つ目のテーマはG-durから始まり、a-mollで終わるドラマティックなテーマですので、後半2つのテーマのテンションが高いのであれば、前半のテーマは大人しめに始めると効果的です。
ちなみに、3小節目2拍目から6小節目1拍目まではテーマがありません。この部分でテンションの高い場所は4小節目2拍目のEですので、ここをピークポイントとして、それを過ぎれば徐々にディミヌエンドをかけ前半を終わります。
2つ目のテーマも7小節目は下行しますが、a-mollで終わる異例なテーマですので、逆に7小節目からクレシェンドをかけても良いという考え方でも構いません。
いずれにせよ、これら3つのテーマは雰囲気を異ならせ、どのテーマが一番大きいか、小さいか、考えてみて下さい。