楽天的なジーグですが、小節数の少ないジーグです。前半4小節、後半8小節しかありません。フレーズを考えたとき、例えば前半は1小節単位、あるいは2小節単位で考えるようにします。
1小節目 ドミナントで終了
2小節目 トニックで終了
3小節目 ドミナントで終了なのですが、左手の動きは4小節目に「引き続き導かれる」と考えますので3~4小節間を1つのフレーズとしても構いません。
4小節目 D-durに転調したと考えても構いません。あるいはドッペルドミナントと考えても構いません。
例えばの話になりますが、この前半4小節間を見たとき、1小節目は4拍目に向かって音量を上げ、2小節目は4拍目に向かって音量を下げます。3小節目は4拍目に向かって音量を上げ、4小節目は4拍目に向かって音量を下げます。これは単に一例に過ぎませんが、奏者の判断により、ある程度の強弱を付け、平坦な演奏にならないようにします。
後半は、例えば5~6小節間を1つのフレーズと考えても構わなく、その場合、ソプラノのメロディーラインだけを見ると、5小節目で、H C D E と上行し、6小節目で E D CH A と下行しますので、クレシェンド、ディミヌエンドで形を取ります。
7小節目、上行形シークエンスで、8小節目e-mollに転調してカデンツとなります。この辺りのテンションも高いです。9小節目、下行しますが、10小節目で3声になり、層が厚くなりますので、ここをピークポイントとしても構いません。