アルベニス :マリョルカ島(舟歌) Op.202 嬰ヘ短調
Albeniz, Isaac:Mallorca(Barcarola) fis-moll Op.202
執筆者 : 和田 真由子 (204文字)
嬰へ短調、8分の6拍子、アンダンティーノ。1883年以前に作曲されたとされる、アルベニス初期の作品。 マリョルカ島は、ショパンがジョルジュ・サンドと過ごした島として有名である。二拍子系の舟歌の揺れにのせて、ロマンティックな旋律が終始ゆったりと歌われていく。冒頭に、ショパンのバラード第一番の旋律が用いられているところが興味深い。旋律の音の動きにあわせて、音に陰影をつけていくと繊細な美しさが表現できるだろう。