サン=サーンス :動物の謝肉祭 森の奥のかっこう
Saint-Saëns, Camille:Le carnaval des animaux "Le coucou au fond des bois"
解説 : 中西 充弥 (208文字)
森の奥でひっそり隠れるカッコウの鳴き声が遠くから聞こえる情景である。フロート車に木々を載せて行進しているのだが、カッコウは恥ずかしがり屋なので外に出ず、逃げ出さないので、次の曲のような鳥籠が必要ないのである。但し鳴き声しか聞こえない。カッコウの鳴き声を模倣するクラリネットは舞台袖で演奏し、視覚的にも音響的にも距離感を演出する。ピアノはウナ・コルダで演奏して、幻想的な森のうっそうとした様子を和音の厚みで表現する。
動物の謝肉祭 9. 森の奥のかっこう