リスト :ハンガリー狂詩曲 第6番 S.244/6 変ニ長調
Liszt, Franz:Ungarische rhapsodie No.6 Des-Dur S.244/6
解説 : 岡田 安樹浩 (296文字)
第6番 変ニ長調
演奏効果の高さからしばしば演奏される作品。Tempo giustoの指示と決然とした開始はこの曲集では珍しい例である。変ニ長調の導入部分に続いて嬰ハ長調(変ニ長調と異名同音のため実質的には変わらないが、リストはわざわざ調号の変更を行っている)で軽快な主題が極めて速いテンポ(Presto)で提示される。中間部は変ロ短調で、細かい装飾やフェルマータの多用によって拍節感を曖昧にしている。ヴェルブンコシュの演奏スタイルを記譜した好例といえよう。後半では変ロ長調に転じ、第5番に見られたようなオクターヴ奏法と単純な伴奏型のスタイルによって華々しく楽曲を閉じる。
アッポニー伯爵に献呈。
ハンガリー狂詩曲 第6番 変ニ長調 S.244
ハンガリー狂詩曲 第6番
ハンガリー狂詩曲 第6番 変ニ長調
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