リスト :超絶技巧練習曲 第4番「マゼッパ」 S.139/4 R.2b ニ短調
Liszt, Franz:Études d'exécution transcendante "Mazeppa" d-moll S.139/4
解説 : ピティナ・ピアノ曲事典編集部 (318文字)
第4番 ニ短調「マゼッパ」 / d moll "Mazeppa"
ニ短調。マゼッパとはフランスの文豪ヴィクトル・ユーゴーの叙事詩「マゼッパ」に現われる英雄である。諸説あるようだがまずこの詩を読んだリストが感銘を受けまずピアノ曲に、そして1851年に交響詩として管弦楽のために書き直し、さらにピアノ曲に書き戻してこの練習曲集に加えられたと思われる。テーマはユーゴーの詩にある「馬に縛り付けられて荒野に放されたマゼッパ」の情景だろう。これはカデンツァを挟んで変奏を繰り返し、最後はニ長調に変わって雄大に終わるが、最後の和音の欄外にはリスト自身の筆跡で「ついに終わった……しかし彼は再起して国王となった」と書かれているのでその喜びの表れだろう。
超絶技巧練習曲 第4番 ニ短調「マゼッパ」
超絶技巧練習曲 第4番「マゼッパ」
マゼッパ
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