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リャードフ :4つの前奏曲 前奏曲 Op.39-4 嬰ヘ短調

Lyadov, Anatoly Konstantinovich:4 Preludes Allegro impetuoso fis-moll Op.39-4

作品概要

楽器編成:ピアノ独奏曲 
ジャンル:前奏曲
総演奏時間:1分40秒
著作権:パブリック・ドメイン

解説 (1)

演奏のヒント : 大井 和郎 (730文字)

更新日:2022年11月23日
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Allegro impetuoso を訳すと、速く、激しく、という意味になります。この曲を弾く際に最も重要なことは1瞬たりともテンションを下げないことです。この曲の命運がそれで決まります。切羽詰まった心理描写を表現しなければならなく、それは徐々に膨れ上がり、留まるところを知りません。決して平和な曲ではなく、緊張感を最初から最後まで、抜くことがないような演奏にします。

そのためには、たとえpと書いてあるセクションでも緊張感のあるpが欲しく、緊張の解けたpは御法度になります。

ちなみに、最初のセクションを分析してみましょう。最初のセクションは1~19小節間となります。1~4小節間、4小節目に向かってクレシェンドがかかりますね。5~8小節間は1~4小節間より音量は大きくなります。そして、9~12小節間、2つのシークエンスで音量は更に上がり、13小節目でフォルテに達しますが、一度14小節目においてpになります。このような場所が注意の必要なところです。このp、pでも緊張に満ちたpで無ければならなく、聴いている人を安心させるようなpではいけません。そして再び17小節目でフォルテ、という具合に、先に進めば進むほど緊張感が高まる構成になっています。

48小節目ではFFが出てきます。しかし、60小節目でFFが再び出てくるからと言って例えば50~51小節間とか、54~55小節間で絶対にテンションを下げてはいけません。ここはむしろテンションが更に上がる部分と考えます。

このプレリュードは molto agitatoと表記しても良いぐらいの激しい感情の表現があります。第3者的に、BGM的に弾かないこと。聴いている人たちが圧迫される位にテンションの維持が必要になります。

執筆者: 大井 和郎
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