リャードフ :2つのバガテル 苦悩 Op.17-1 変ロ短調

Lyadov, Anatoly Konstantinovich:2 Bagatelles La douleur b-moll Op.17-1

作品概要

楽曲ID:23554
楽器編成:ピアノ独奏曲 
ジャンル:曲集・小品集
総演奏時間:1分50秒
著作権:パブリック・ドメイン

解説 (1)

演奏のヒント : 大井 和郎 (504文字)

更新日:2023年1月4日
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バガテルとはフランス語で「些細なこと」「取るに足らないこと」という意味があるらしいのですが、この曲を聴く限りでは、決して「些細なこと」とも思えません。

まず覚えておくこととして、メロディーラインは左手にあります。右手に副旋律らしき旋律が来るところも数カ所ありますが、メインは左手だとお考え下さい(60~64小節間は、唯一右手にメロディーラインが来る箇所です)。

そして、右手はレゾネンス(余韻)とお考え下さい。

この曲は、いかに右手を弱く弾くかで完成度が決まります。右手の2拍目にはほとんどの小節に2分音符が書かれてあります。そしてそれは3拍目で消えていきます。音質はぼやけた音質で、可能な限りpppで弾いて下さい。3拍目は2拍目のオクターブ下ですので、1の指で弾かれると思いますが、この1の指を決して力を入れないことに注意します。

右手だけ弾いたとき、音が鳴っているか鳴っていないかわからないくらいpppで弾き、はっきりした音を出さないようにします。ダイナミックマーキングがフォルテになっている箇所では、勿論、右手のダイナミックを変化させますが、メロディーラインとレゾネンスの音量のバランスは常に保つようにします。

執筆者: 大井 和郎
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