メンデルスゾーン :6つの子供の小品 第5番 Op.72 U 166 ト短調

Mendelssohn, Felix:6 Kinderstücke Allegro assai g-moll Op.72 U 166

作品概要

楽器編成:ピアノ独奏曲 
ジャンル:曲集・小品集
総演奏時間:2分00秒

解説 (1)

演奏のヒント : 大井 和郎 (902文字)

更新日:2018年3月12日
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Op.72-5 g-moll  古典派に近い演奏をされるべき曲です。つまりは、拍を感じ、横に流れることなく、指揮者が指揮をしているように、テンポを揺らさず演奏してください。音楽的には威厳や気性の荒さをなどのアイデアがあり、決して甘ったるい音楽にならないようにします。  また、リズムのアイデアとして、8分音符のスタッカートとそのタイミングは常に感じるようにします。つまりは4分の4拍子で感じないで、1小節に8つある8分音符を基本に考え、この8分音符が頭の中に常に流れているようにします。例えば25小節目の1-2拍は2分音符が書いてありますが、拍を2つ数えるのではなく、8分音符4つ分を数えると良いでしょう。そうすることで、より正確な音符の長さを保つことができますし、メンデルスゾーン独自のspinning music(回転している音楽)そのものの表現や、緊張感の表現につながります。  音楽は常に動いていて、どこかでカデンツのような区切りや、フェルマータのような区切りを作らず、最初から最後まで常に動きます。また逆に音楽を前のめりさせる必要もなく、コンスタントなテンポを保ちます。つまりは限りなくメトロノームに近い演奏となります。楽譜をご覧になって頂ければ解ると思いますが、強弱に関すること、アーティキュレーションに関することは随所にみられますが、ritやa tempoは全くありません。曲の最後でさえもrit や rallは無いですね。  そしてそのコンスタントな動きの中でダイナミックやアーティキュレーションによって変化をつけます。さながら、ヴァイオリンが細かい動きで緊張感を保ちながら演奏しているように、弦楽器のイメージを付けてください。歌ではなく限りなくインストルメンタルなイメージです。故に、重たいスタッカートはこの曲では致命傷になってしまいます。スタッカートは可能な限り短くします。スフォルツアンドも決して忘れてはなりません(例えば16-17小節など)。また、20小節目のようにppがあっても、音楽は決して衰退したりかすれたような音を出さず、ppだからこそ表現できる緊張感を演出してください。

執筆者: 大井 和郎
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