メンデルスゾーン :6つの子供の小品 第4番 Op.72 U 169 ニ長調

Mendelssohn, Felix:6 Kinderstücke Andante con moto D-Dur Op.72 U 169

作品概要

楽曲ID:23439
楽器編成:ピアノ独奏曲 
ジャンル:曲集・小品集
総演奏時間:1分30秒
著作権:パブリック・ドメイン

解説 (1)

演奏のヒント : 大井 和郎 (710文字)

更新日:2018年3月12日
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この曲はベースが歌になります。6/8拍子故に淡々と進まなければなりませんが、同時に即興性も必要になります。この曲は失敗例から先にお話をした方がわかりやすいかもしれません。

この曲の失敗例は:

◎ 6/8の流れを止めてしまう。止まらなくても良いところで止まったり、時間を取ったりして、結果流れを止めることになってしまう。

◎ ボーカルの部分の音質が他の声部と同じになってしまう。つまりはバランスの問題です

◎ ダイナミックレベルが平坦になってしまう。 などになります。流れを止めてしまう事に関しては、セクションの終わりの部分であるとか、8分音符の伴奏形が落ち着く部分(4小節目や8小節目)などでテンポを落としてしまうことにあります。複合拍子は前に前に進む拍子です。流れを止めることはこの曲の致命傷になります。唯一、ブローディングをかける部分としては、21-23小節間であると思います。ここは流れを止めずして、少しテンポを落として良いと思います。

バランスの問題で、歌の部分は明白ですので、このラインだけはハッキリと明白に、他の声部と区別を付けてバランスを取って下さい。

この曲は深刻なドラマがありませんので、ついついダイナミックレベルが平坦になりがちです。しか表示記号はpp からFまであります。ピークになる小節を見据えて、そこに向かって進んで行って下さい。それから例えば2-5小節間、6-9小節間、はダイナミックレベルが異なります。6-9小節間のほうが、2-5小節間よりも少し大きく弾きます。また10-13小節間よりも、14-17小節間の方を弱く弾きます。このように、決してダイナミックレベルが平坦にならないように気をつけます。

執筆者: 大井 和郎

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第4番