プロコフィエフ :バレエ「ロメオとジュリエット」からの10の小品 別れの前のロメオとジュリエット Op.75-10

Prokofiev, Sergei Sergeevich:10 Pieces from 'Romeo and Juliet' "Romeo bids farewell to Juliet" Op.75-10

作品概要

楽曲ID:22941
楽器編成:ピアノ独奏曲 
ジャンル:曲集・小品集
総演奏時間:8分30秒
著作権:パブリック・ドメイン

ピティナ・ピアノステップ

23ステップ:発展1 発展2 発展3 発展4 発展5

楽譜情報:5件

解説 (1)

解説 : 野原 泰子 (306文字)

更新日:2019年1月9日
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第10曲〈別れの前のロメオとジュリエット〉Lento

バレエの第3幕の第1場、ジュリエットの寝室で、夜の静寂のなかでロメオとジュリエットが愛を確かめ合い、ロメオが旅立つ場面(No.38とNo.39)の音楽で始まる。アダージョ(50小節目から)では、パレスとの結婚を両親に迫られ、絶望に陥ったジュリエットが、ローレンスの助けを請いに赴く場面(No.43)の、ドラマティックな旋律が歌われる。全曲を締めくくる静かなアンダンテ(71小節目から)は、ジュリエットがローレンスの助言に従い、ロメオへの愛を貫こうと、周囲を欺くために仮死状態に陥る薬を飲む場面の音楽。ジュリエットの迷いや不安、そして死の香りが幻想的に描かれる。

執筆者: 野原 泰子