プロコフィエフ :子供の音楽-12のやさしい小品 ワルツ Op.65-6
Prokof'ev, Sergei Sergeevich:Musiques d'enfants "Valse" Op.65-6
解説 : 伊藤 翠 (231文字)
Allegrettoのテンポで、楽しげなワルツのリズムを刻む左手で始まる小品である。そんな伴奏の上でくるくると踊り出すように、跳躍進行が特徴的な旋律が奏でられていく。25小節目からは、八分音符で重音で刻むという新しい音型が響き、どこかおどけた描写がされている。この中間部を過ぎると、再びワルツの伴奏型が現れて、曲がとじられる。「ワルツ」といえば古典舞踏に由来する伝統形式であるが、ところどころにモダンな響きの色を加えているところに、作曲家の個性があらわれている。
子供の音楽-12のやさしい小品 6. ワルツ