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湊 真一 :ピアノ独奏のための《六花(りっか)のトッカータ 第1024番》

Minato, Shin-ichi:Toccata ricca No.1024 for piano

作品概要

作曲年:2015年 
楽器編成:ピアノ独奏曲 
ジャンル:★ 種々の作品 ★

解説 (1)

解説 : 湊 真一 (604文字)

更新日:2019年5月14日
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《六花のトッカータ 第1024番》は、私が以前に監修した日本科学未来館のYouTube動画「フカシギの数え方」 https://www.youtube.com/watch?v=Q4gTV...

 3つの音素を組み合わせる最も基本的な和音として、長三和音と短三和音およびそれぞれの転回形を考えると、例えばCを基音とした和音はCEG/CEA/CEsG/CEsAs/CFAs/CFAの6通り存在するので、12平均律で計72通りの三和音を作ることが出来る。ここで、3つの音のうち1音だけをずらして別の和音に移動できるとき、それらの和音は隣接していると呼ぶことにする。72個の和音の隣接関係を図にすると、六角形の雪の結晶(六花とも呼ばれる)に似た美しい幾何学模様が構成される。

 この図の中で、白鍵だけの和音049(CEA)と047(CEG)を、それぞれスタートとゴールに決めたとき、同じところを2度通らない経路(和音のシーケンス)は157億0282万1337通り存在する。さらに72個の和音すべてをちょうど1回ずつ通る経路が可能かどうか調べたところ、20464通りだけ存在することがわかった。(これらの計算には最先端のアルゴリズム技術を要する。)その中の1つ、1024番目の解を使って構成したのが《六花のトッカータ 第1024番》である。ひたすらに経路を数える「フカシギおねえさん」の執念を感じていただければ幸いである。

執筆者: 湊 真一

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