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アンダーソン=ギルマン :ウォータールー(ワーテルロー)の戦い

Anderson-Gilman, Wilma :The Battle of Waterloo

作品概要

楽器編成:ピアノ独奏曲 
ジャンル:★ 種々の作品 ★

解説 (1)

演奏のヒント : 大井 和郎 (1021文字)

更新日:2018年3月12日
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大変楽観的な戦争描写ですが、この曲の難しいところは、1つのセクションから次のセクションに移行するとき、いかにスムーズに移れるかという課題です。すべてのセクションは楽譜に書いてあるとおりの状況で、それは大変分かりやすいのですが、1つの曲として仕上げるためには、何曲もの断片が集まっているのではなく、スムーズなストーリーで1つの曲に聴かせる事が重要です。  1-16小節間、Maestosoと書いてありますが、2拍子です。この部分が遅すぎてしまうと活気を失います。あたかも、有能な将軍達が作戦を話し合っているようにプライドを持って堂々と演奏してください(引きこもりがちにならないように)。3つの大砲の音の後に、20小節目で戦いに入ります(20-27小節間)。個人的な趣向になりますが、このセクションの最初はペダルがなくても良いと思います(26小節辺りまで)。音量は22小節目をゴールに定めて24小節目で一度下がります。24小節目から再びピークに向かいますが、次のセクションが間もなく始まりますので、後半は前半よりも音量を落とします。  27小節目、左手のオクターブが分散されていますね、これは次のセクションに入る為の準備の小節です。テンポを落とし、音量も落とし、スムーズに次のセクションに入ってください。このとき、左手の8分音符の速度が次のセクションの6/8の8分音符の速度と一致させるとスムーズに聴こえます。39小節までバランスに注意をしてたっぷりと歌ってください。  40小節目から雰囲気を少し変え、44小節目でさらに変え、スムーズに次のセクションである50小節目に入ります。さてこのセクションのテンポもかなり速いと思われますが、67-72小節間のカデンツは、とつぜん、何の表示記号もなく現れます。筆者であればテンポをぐっと落とします。筆者の楽譜には何も速度記号の変更が書かれていませんが、ホルンの合図です。そこまで速いものではありません。  次のセクションは73小節目から始まりますが、これはほぼ、28小節目のテンポと同じで良いと思います。カンタービレで、バランスに注意し、つかの間の楽しい時間を表現します。そして最後89小節目からのAdagioは死亡した兵士に対する悲しみと書いてあります。長調ですが決して楽しい音楽ではありません。死者を埋葬する気持ちでも良いですし、死者に対する生前の思い出でも構いません。奏者の気持ちを込めてください。

執筆者: 大井 和郎
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