ホーム > シュモール > ポロネーズ ニ長調

シュモール :ポロネーズ ニ長調 Op.50

Schmoll, Anton:Polonaise D-Dur Op.50

作品概要

楽曲ID:18528
楽器編成:ピアノ独奏曲 
ジャンル:ポロネーズ
総演奏時間:2分30秒
著作権:パブリック・ドメイン
ピティナ・コンペ課題曲2024:C級級

ピティナ・ピアノステップ

23ステップ:応用5 応用6 応用7 発展1

楽譜情報:6件

解説 (1)

演奏のヒント : 大井 和郎 (557文字)

更新日:2024年6月17日
[開く]

このポロネーズを弾くにあたって2つ大事な注意があります。1つ目は「ポロネーズ」と呼ばれる形式そのものの性格です。曲は何でも良いので、他のロマン派の作曲家の「ポロネーズ」を聴いてみて下さい。ポロネーズそのものの独特なリズムやタイミングが解ると思います。1拍目の表拍ではなく、裏拍にアクセントが付くのも特徴です。メトロノームのように正確に弾くのではなく、自由なタイミングのコントロールが欲しいところです。

2つ目は、非和声音に関してです。非和声音の種類に「経過音」と呼ばれるものがあり、本来は、ラインをスムーズに運ばせるために、その非和声音を和声音の間に挟み、2度の進行をさせる非和声音で、多くの場合、裏拍に来ます。このポロネーズはその経過音が表拍に書いてあり、それは音楽をスムーズに流す目的とは異なり、ある種の「強調」を演出します。例は、2小節目、1拍目の右手、Cisです。この2小節目は本来、EGHという和音で構成されていますが、そこにCisが入ってきて、これが非和声音(経過音)となります。非和声音は必ず和声音に解決されますので、このような箇所は、次に待っている和声音(この2小節目の場合は2拍目のH)に対して非和声音よりも音量を控えるように、消えるように弾いてください。以降、同じ箇所は全てこのように処理します。

執筆者: 大井 和郎