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プリューダン :妖精の踊り Op.41

Prudent, Émile (Racine Gauthier):Danse des Fées Op.41

作品概要

楽曲ID:15495
出版年:1853年 
初出版社:Joubert
献呈先:Hector Berlioz
楽器編成:ピアノ独奏曲 
ジャンル:種々の作品
総演奏時間:6分30秒
著作権:パブリック・ドメイン

解説 (1)

執筆者 : 上田 泰史  (687文字)

更新日:2010年1月1日
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プリューダン30代半ばの成功作。この作品は当時音楽家たちに高く評価され、しばしば公の場で演奏された。本作品を献呈されたエクトール・ベルリオーズは1853年にオーケストラ付きで演奏された《妖精の踊り》をパリで聴いて次のように述べている。

彼の《妖精の踊り》という作品は、昨年ロンドンでオーケストラなしのを聴いたが、私の知る限り最も詩的で甘美なものの一つだ。[…]これは詩であり絵画である。オーケストレーションは甘美で穏やか、神秘的な響きのする和声、陽気な旋律の戯れ、すべてがそこにはある。ピアノの走句は意味の空虚な線ではない。それは妖精的旋律の連鎖であり、それらはとめどなく流れきらめき、ピアノだけが完全に表現できる着想に他ならない。プリューダンの《妖精の踊り》は全体として音楽界に導入された新しく夢想的な作品だ。認めるべきこうしたことがあるということは、私にはそうしばしば起こることではない。(RGM, 1853. 4.10, no.15, Journal des debatsからの引用)

概してプリューダンの作品にはあまり重力が感じられず、空気のように漂う性質を持っている。バロックのトッカータ風の序奏に続いて登場する、飛び交う「妖精」の音型、すなわち右手が細かい16分音符で動き続ける書法は、すでに《12のジャンル練習曲》の第6〈鬼火〉に見られるが、本作品では半音が多用され愛らしくも怪しい雰囲気を醸し出す。本作品は20世紀初期まではよく演奏されたらしく、イタリアのコンポーザー・ピアニスト、ズガンバーティ(1841-1914) がこの曲を教育用に編集して再出版している。

執筆者: 上田 泰史 

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