
解説:樋口 愛 (443文字)
更新日:2007年10月1日
解説:樋口 愛 (443文字)
1850年ボヘミア地方のフシェボジツェ村に生まれる。チェコを代表する音楽家の一人である。
フランティシェク・チェルニーの勧めにより、作曲を始める。1864年聖イグナツ教会のオルガニストに就任。1864年からジークムント・コレショフスキーの私設音楽学校に通う。1865年にライプツィッヒ音楽院に入学。ピアノをモシュレス、和声をリヒターに対位法をヤダスゾーンに師事。チェコ民謡や民族舞曲を取り入れ、チェコの伝説によるオペラを作曲したが、その形式はドイツ・ロマン派のものといえる。哀愁感にあふれたチェコ民謡、舞曲のリズムをドイツ・ロマン派の楽曲構成とをうまく融合させた。《気分・印象と追憶》という曲があるが、1893年頃から10年間にわたり親密な関係にあった教え子のアネシュカ・シュルゾヴァーとの恋愛日記をピアノ曲にした曲集である。アネシュカの存在はフィビフの作曲創作意欲に大きな影響を与えた。
残された作品は、管弦楽、オペラ・ステージドラマ・メロドラマ、ピアノ、室内楽、声楽曲など多岐にわたる。
Hud.番号について : 加瀬 茉理枝
(409 文字)
更新日:2021年11月1日
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Hud.番号について : 加瀬 茉理枝 (409 文字)
”Hud.”から始まる番号は、Vladimír Hudec氏が2001年に著した主題作品目録 Zdeněk Fibich. Tematický katalog (Editio Bärenreiter Praha)に基づいて付与された作品目録番号である。2010年代からベーレンライター・プラハ社の出版物等で使用例が見られるようになり、今日では論文や録音出版物、国内外のフィビヒ関連の記事のみならず、Wikipedia(英語版作品リスト)・IMSLPなど広く使用されている。
(なお、IMSLPでは一部H.という表記が見られるが、既にマルティヌーの作品目録番号としてH.が浸透していることから、混同を防ぐためHud.とするのが望ましいと考える。)
作品(32)
ピアノ独奏曲 (7)
曲集・小品集 (7)
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