パフルスキ 1859-1921 Pachulski, Henryk
解説:PWM Edition(翻訳:平岩 理恵) (1139文字)
更新日:2022年9月30日
解説:PWM Edition(翻訳:平岩 理恵) (1139文字)
ヘンリク・パフルスキ Henryk Pachulski
(1859年ワズィ[ポーランド]~1921年モスクワ[ロシア])
ヘンリク・パフルスキは、ポーランドのピアニスト、作曲家、教育者。ワルシャワの音楽院でスタニスワフ・モニューシュコ、ヴワディスワフ・ジェレンスキらに師事した。続いてモスクワではニコライ・ルビンシテインのもとで研鑽を積んだ。1885年、彼は「自由な芸術家」賞を受けている。
卒業後、ピアニストとしてのキャリアを開始、ポーランドやロシアで数多くのコンサートを行う。彼の演奏は精度の良いテクニックが高く評価された。ピアノ独奏ではバッハやシューマン、ショパン、リスト、パデレフスキらの作品を中心に演奏したが、室内楽曲でも名を馳せた。
ヘンリク・パフルスキは教育者としても名高かった。1886年、チャイコフスキーの口添えもあり、彼はモスクワの音楽院で教鞭をとることになった。以後35年間、音楽院のピアノクラスで指導にあたっている。
パフルスキが作曲を手掛けた作品は数多く、前奏曲、練習曲、ワルツ、マズルカ、即興曲などのピアノ曲がおよそ100曲ある。作品にはドイツやロシアの作曲家たちの影響がうかがえる。彼のピアノ作品は技巧的に難易度が高く、《カノン様式による練習曲集》作品26に代表されるようにポリフォニックな技法がしばしば用いられている。
パフルスキの作品は生前から広く認められ、ニューヨークのアメリカ音楽家・作曲家協会の名誉会員にも選ばれた。パフルスキは生涯の大半をロシアで過ごしたが、自身の演奏会ではポーランドの作品を数多く演奏したり、モスクワに留学に来る若いポーランド人学生を援助しようとするなど、祖国との強い絆を持ち続けた。ポーランド文化の普及に尽力を惜しまず、モスクワ大学の研究会の集いにも幾度となく招待され出演している。
<主要な作品>
チェロとピアノのための《3つの小品》作品4
《2台ピアノのためのポロネーズ》作品5
《2つの演奏会用練習曲》作品7
《2つのマズルカ》作品18
《2つの小品》作品11
《2つの小品》作品2
《2つの小品》作品20
《2つの小品》作品24
《2つの小品》作品9
《3つの練習曲》作品28
《3つの小品》作品22
《3つの小品》作品29
《3つの小品》作品3
《4つの前奏曲》作品21
《6つの前奏曲》作品8
《子どものためのアルバム》作品23
《描写:16の作品》
《アルバムの一葉》作品16
《ソナタ第1番》作品10
《ソナタ第2番》作品27
《カノン様式による練習曲集》作品26
《オクターヴ・エチュード》
《幻想的おとぎ話》作品12
《ポロネーズ》作品5
《トッカータ》作品19
《ワルツ・カプリス》作品6
《創作主題による変奏曲》作品1
《練習曲》作品1-1
《練習曲》作品1-2
作品(34)
ピアノ独奏曲 (11)
ソナタ (2)
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