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スタホフスキ 1936-2004 Stachowski, Marek

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  • 解説:PWM Edition(翻訳:平岩 理恵) (858文字)

  • 更新日:2022年9月20日
  • マレク・スタホフスキ Marek Stachowski

    (1936年ピェカーリ・シロンスキェ[ポーランド]~2004年クラクフ[ポーランド])

    マレク・スタホフスキはポーランドの作曲家、教育者。1952年、クラクフの国立音楽学

    校で音楽を学び始め、スタニスワフ・チェルニにピアノを師事した。また1963年から68年

    まで、クラクフの国立音楽高等学校でクシシュトフ・ペンデレツキの作曲クラスなどに在籍

    している。1967年からはクラクフ音楽院の作曲クラスで教えるようになり、後年、教授の

    地位を得、学長も務めるに至った。1970から80年代には、イェール大学で作曲の講座を受

    け持ったほか、ダラムやエルサレムで作曲の講義を行い、後年は韓国各地の大学でも教鞭を

    執った。教育活動の傍ら、多くの作曲や演奏コンクールの審査員も務めた。

    スタホフスキの作曲した作品は、ポーランド国内および国際的なコンクールの数々で無数

    の賞を受賞している。ガウデアムス財団主催国際コンクール(1968年)、ユネスコ国際作

    曲家会議(1974、79、90年)などのコンクールで入賞を果たしているほか、文化・芸術大

    臣賞第2等賞(1984年)を授与されている。また、ポーランドの文化発展への貢献が認め

    られ、ポーランド政府から栄誉ある国家表彰を受けている(ポーランド復興勲章オフィツェ

    ルスキ十字勲章、国防大臣による金メダル「本土防衛功労賞」)。

    マレク・スタホフスキの創作の中には、クシシュトフ・ペンデレツキの作品にインスピレ

    ーションを受けたものも見られる。一例としては、《Musica per quartetto d’Archi》(1965

    年)におけるペンデレツキの《広島の犠牲者に捧げる哀歌》との関連性を挙げることができ

    る。スタホフスキの初期の作品は概ね新古典主義的様式を保っていたが、円熟期の創作にお

    いてはソノリズムと前衛的技法が支配的となった。スタホフスキの作品の中には、クラスタ

    ーやノイズなどといった現代的音響効果と伝統的な機能和声とが巧みに組み合わせられてい

    る。

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    作品(1)