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タンスマン :無言歌

Tansman, Alexandre:Chant sans parole

作品概要

楽曲ID:93039
出版年:1952年 
初出版社:Pierre Noël
楽器編成:ピアノ独奏曲 
ジャンル:種々の作品
総演奏時間:3分00秒
著作権:保護期間中

解説 (1)

解説 : 西原 昌樹 (674文字)

更新日:2025年5月12日
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リュセット・デカーヴ(Lucette Descaves)監修の初中級の学習者向き曲集「レ・コンタンポラン」(Les Contemporains 現代の作曲家たち/全4巻)の第3巻所収。デカーヴは特に現代曲を得意としたピアニストであったが、教育者としての評価も高い。パリ音楽院ピアノ科のクラスからは多くの俊英が輩出した。こうした意欲的な出版企画も、デカーヴの広い人脈と卓越した指導力により実現したものといえよう。第3巻には、タンスマンのほかショスタコーヴィチ、ハチャトゥリアン、カバレフスキー、ロドリーゴ、モンポウ、マルティヌーなどフランス以外にルーツを持つ作曲家の作品がそろう。ダニエル=ルシュールが序文の中でタンスマンの略歴を紹介している。タンスマンの本作は見開き2ページの小曲ながら、充実した内容をそなえる。4/4拍子、イ短調。簡素な三部形式。主部(アレグロ・グラツィオーソ)では、速度標語と憂愁を帯びた曲想とを整合させること。感傷過多で遅すぎても、逆に焦燥感に駆られて急ぎすぎても、標語にそぐわない。一定の節度を保つ必要がある。長調に転じる短い中間部(ピウ・レント)では、主部との対比の妙、明暗のコントラストを表現する。難度はチェルニー30番練習曲程度。ほどよい弾きごたえがある。レッスンから発表会まで幅広い用途に対応する。

執筆者: 西原 昌樹
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