「クラリネットとピアノのための無言歌 」2000年3月にチェロとピアノの為に作曲された。「2分までの楽曲」を募集していた企画への応募作品。好評により、他の楽器用に作り直された。クラリネットB管用ではオリジナルのチェロ用とは音符の異なる部分がある。 ト長調、三部形式。ドイツロマン派的な厚みのある豊かなハーモニーの上に、温かで親しみやすいメロディが乗る。五音音階からなるメロディのためか、日本的な叙情性が醸し出される。中間部は、ホ短調で、poco piu mosso。ソロ楽器とピアノの対話とデュエットが爽快に奏でられる。再現部は、冒頭のメロディをピアノが引き受け、ソロ楽器との親密な対話の後、静かに曲が閉じられる。
※この解説は、公益財団法人 ローム ミュージック ファンデーションによる助成を受けて制作いたしました。