この曲は、2つの主要な部分に分かれます。1つめは、1~8小節間。2つめは9~16小節間、または9~20小節間、のどちらかだと考えます。最後の4小節は恐らくCODAと考えて良いと思います。
1~8小節間 前半
9~?小節間 後半
と考えます。
この曲は、感情を強く表現する曲ではなく、絵画的描写の要素が強い曲ですので、淡々と、そつなく演奏したほうが良いです。故に、テンポを崩すこともしません。そうすると、強弱の表現が大切になってきます。強弱の事を主に話そうと思います。
前半です。1~2小節間 2小節目のタイで繋がれたEをピークポイントと考え、ここに向かって行き、Eから、今度はD-Cと衰退していきます。
3~4小節間 今度は同じメロディーで始まりますがバスがもっと低い位置にありますので、1~2小節間よりは少し音量を上げます。メロディーの終わりは、2小節目のように下行せず、Aに向かって上がっていきますが、特にAに対して強いアクセントは必要ではありません。3~4小節間全体が、1~2小節間より少し音量が上がればそれで良いです。
その次は、5~8小節間と4小節単位で1つのフレーズとします。6小節目で前半最高音のDに達しますので、前半はこのDを超えたら徐々に衰退していきます。
後半は、前半の1~2小節間が9~10小節間と一致し、3~4小節間が11~12小節間と一致します。強弱のコントロールも前半と同じです。そして、5~8小節間は、12~16小節間と一致しますが、14小節目では更に高い位置にあるFに達しますので、前半よりテンションを(音量を)上げます。17~20小節間はこの上がったテンションを徐々に下げるために使います。
徐々にdimnuendoをかけてCODAに向かって下さい。
この曲は、ピークポイントに向かって行く音型がとてもわかりやすいですね。ひとつひとつのフレーズが全て音量的に異なるように演奏してください。強弱が平坦にならないように注意します。
しかしながら、だからといって、あまり強烈な音は出さず、限られた範囲の中での強弱の微妙な変化を演出して下さい。