作品概要
解説 (1)
演奏のヒント : 大井 和郎
(618 文字)
更新日:2023年4月16日
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演奏のヒント : 大井 和郎 (618 文字)
更新日:2023年4月16日
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曲全体に、細かいダイナミック(強弱)の指示が書かれていて、それに従うことがこの曲を演奏する上で難しいことであり、必要なことになります。細かいダイナミックの指示に従えば良いのですが、問題は連打音です(同じ音)。例えば3~4小節間、メゾフォルテが3小節目1拍目に書いてあって、そこからディミヌエンドしていきます。これらの同じ4つの音、右手はGis、左手はH、これらを異なったダイナミックで演奏することが至難の業になります。
特にグランドピアノで練習出来ない生徒さんは、可能な限りグランドピアノで練習出来る環境をつくり、ダイナミックの微妙な差を作って下さい。ただし、そのダイナミックの範囲内になります。
例えば3小節目1拍目はフォルテでは無くメゾフォルテですので、そこから徐々に音量を落として行くことになります。
冒頭1~2小節間もクレシェンドをかけていきます。ただしレガートで。5~6小節間、6小節目のCisに向かっていきます。このCisは、8小節目の左手Dで「解決」となりますので、Cisよりも大きくならないように注意して下さい。
11~12小節間ですが、恐らくト音記号のBがメロディーラインと思われます。14小節目右手の付点2分音符のCisは、15小節目のDで解決となりますので、Dは音量を落とします。
16小節目、D2つは、驚かす目的とも思いますので、フォルテで弾いて良いのですが、スタッカートがくれぐれも長くなりすぎないように注意して下さい。
執筆者:
大井 和郎
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