ヘンゼルト : ヘンゼルトの《ロマンツェ》Op. 10 への第2ピアノ
Henselt, Adolf : Romance (Op. 10) arrangée pour deux pianos par l’auteur
作品概要
解説 (1)
解説 : 西原 昌樹
(496 文字)
更新日:2022年3月3日
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解説 : 西原 昌樹 (496 文字)
更新日:2022年3月3日
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ヘンゼルトが自作のピアノ独奏曲《ロマンツェ》(Op. 10)に第2ピアノを付け、2台のピアノで演奏できるようにしたもの。原作はヘンゼルトの曲にしては平易で弾きやすく、メランコリックな味わいの小品である。第2ピアノパートは原作のデリカシーを生かしつつ、陰影に富む情感をいっそうきわだたせる効果を上げる。レント、8分の6拍子、変ロ短調。本作は独立した曲であるが、ヘンゼルト自身が本作を《もしも私が小鳥なら》(Op. 2-6)の前奏(Vorspiel)として使っていると譜面に明記されており(Op. 2-6 は鳥のエチュード Vöglein-Etüde と呼ばれている)、続けて弾くときのために、ブリッジになる短いカデンツァが末尾にオプションとして書き加えられている。この演奏形態を指して《ロマンスとエチュード》(Op. 10a)と表記されることもある。聴き手に好印象を残す、魅力的な演奏プランとしてあらためて注目したい。
執筆者:
西原 昌樹
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