金澤 攝 :即興曲 嬰ハ短調――モシュコフスキ風に
Kanazawa, Osamu:IMPROMPTU à la manière de Maurice Moszkowski
解説 : 金澤 攝 (297文字)
意図的に他者の作風を用いた曲を今回2点挙げておいた。「自作と他作の境界が存在しない」という私の主張を具体的に感じてもらえたらと願う。原作を原作者以上に追及する余地が他社にもあるということ、それによって原作者への敬意や、自分自身の主張が損なわれることはない――これは演奏家が持つべきスタンスとして重要である。
「即興曲」はモシュコフスキ後期(パリ時代)の「3つの作品 Op.87」(1909)から第1曲「訴え」(Complainte)をモデルにしたもので、調性は同じながら、引用・コラージュ等は行わず、たそがれの空気感やポリフォニックなピアニズムの妙を再構築した。(2021.4.4) 金澤 攝
即興曲 嬰ハ短調――モシュコフスキ風に
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