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ダマーズ, ジャン=ミシェル :バレエ《ダイヤモンドを噛む女》より5拍子のワルツ

Damase, Jean-Michel:La Valse à Cinq Temps (La Croqueuse de Diamants)

作品概要

出版年:1950年 
初出版社:Editions Mondia
楽器編成:ピアノ独奏曲 
ジャンル:トランスクリプション
総演奏時間:1分30秒
著作権:保護期間中

解説 (1)

解説 : 西原 昌樹 (907文字)

更新日:2020年12月24日
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作品概要

出版年 1950年

初出版社 Editions Mondia

楽器構成 ピアノソロ

ローラン・プティの委嘱により書かれたバレエ音楽《ダイヤモンドを噛む女》(Op. 20)は、ダマーズ初期の代表作の一つに数えられる。振付はプティとアルフレッド・アダン、主演ジジ・ジャンメール、舞台美術ジョルジュ・ヴァケヴィッチ、衣装デザインにイヴ・サンローランやクリスチャン・ディオールらも参画した盤石の布陣で、1950年9月25日、作曲者自身を指揮者に迎えパリのマリニー劇場にてバレエ・ド・パリにより初演、好評を博した。盗賊の女首領を主人公とし、ロマンスと活劇とを織り交ぜた痛快な筋書きにふさわしい軽妙洒脱な音楽は、ダマーズが若い機智をいかんなく発揮したものである。当時のプティはオペラ座付きの公職を辞し在野での活動を開始した時期であった。興行上の失敗が許されない状況で、新作の作曲者として、並み居る強豪を差し置き22歳のダマーズに白羽の矢を立てたのも、新進のダマーズにどれほど破竹の勢いがあったかを示す証左といえよう。劇中でジャンメールの唄うシャンソン(レイモン・クノー作詞)も当たりをとった。

バレエ音楽からダマーズ自身により管弦楽組曲、器楽曲、シャンソンが編作され、モンディア社から刊行された。《5拍子のワルツ》は、見開き2ページの気軽な小品である。4分の5拍子、ト長調、Sans Lenteur (遅くならずに)。5拍子といっても、実質的に3拍子と2拍子の常套的な複合拍子であり、ワルツとして自然で違和感はない。音域の漸次上昇と下降に合わせて大きな起伏を持たせ、しゃれた転調を重ねながら即興的な味わいで展開する。良い意味で通俗的な、ダマーズの気取らない一面がよく出ている。作曲者自身の吹き込んだ LP盤(Decca)もある。後年、ダマーズには端正な純音楽の書き手というイメージがついたが、実際には硬軟自在に書き分ける、全方位型の作曲家であった。

執筆者: 西原 昌樹
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