作品概要
解説 (1)
解説 : 須藤 英子
(616 文字)
更新日:2026年9月16日
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解説 : 須藤 英子 (616 文字)
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1987年公開のベルナルド・ベルトルッチ監督映画『ラスト・エンペラー』のメインテーマ。清朝最後の皇帝・溥儀の波乱に満ちた生涯を描いた作品で、1983年の『戦場のメリークリスマス』で注目を集めた坂本に、ベルトルッチは本作への出演と音楽を依頼した(坂本、2023:215)。全曲をわずか2週間で仕上げるという条件のもと、坂本は西洋風のオーケストラに中国的な要素を取り入れ、20~30年代のファシズムの台頭を思わせるドイツ表現主義的な要素を含む音楽を構想したという(坂本、2009:177)。制作過程では、ベルトルッチから「もっとエモーショナルに」「もっとチャイニーズの要素を多く」と繰り返し求められ、その要請に応えるなかで、曲は次第に中国的・東洋的な色彩を強めていった(山下、2008:542)。本作により、坂本は日本人初のアカデミー賞作曲賞を受賞したほか、ゴールデングローブ賞、グラミー賞などの世界的な音楽賞を受賞した。坂本自身によるピアノ独奏版では、原曲の長大なオーケストレーションが凝縮され、ピアノ独奏ならではの魅力が引き出されている。
【引用・参考文献】
・坂本龍一『音楽は自由にする』新潮社、2009年
・坂本龍一『ぼくはあと何回、満月を見るだろう』新潮社、2023年
・山下邦彦編著『坂本龍一の音楽』東京書籍、2008年
・Ryuichi Sakamoto Official score store《The Last Emperor》
執筆者:
須藤 英子
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