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ハイドン :アレグロ ヘ長調 Hob.III/73

Haydn, Franz Joseph:Allegro F-Dur Hob.III/73

作品概要

楽曲ID:65005
楽器編成:ピアノ独奏曲 
ジャンル:種々の作品
総演奏時間:0分50秒
著作権:パブリック・ドメイン
※特記事項:弦楽四重奏曲Op.74-2 第4楽章より

解説 (1)

演奏のヒント : 大井 和郎 (631文字)

更新日:2023年5月15日
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演奏のヒントというよりは注意点です。多くの学習者の方々はこの曲の雰囲気を割と簡単に察することが出来、軽く、速く、楽しく、弾いています。そこまでは大丈夫です。

注意点1 8小節目2拍目裏拍より、多くの和音がリピートします。特に同じ和音をリピートする10小節目と12小節目で、寸分の「テンポの走り」が無いようにして下さい。とても拍を感じにくい部分でもあります。ここをラッシュ(速くなってしまうこと)してしまうと、圧迫感が出てきてしまいます。

注意点2 17~26小節間、2つの音符がレガートで繋がれていますね。これはヴァイオリンのボーイングとお考え下さい。演奏法としては、最初の音は普通に弾き、次の音まで切れ目無く繋ぎ、2つめの音で短く切ります。ただしその時、2つめの音の音量は、必ず1つめの音よりも小さくして下さい。2つめの音の音量が1つめより大きかったり、2つめの音の歯切れが悪かったりすると台無しになってしまいます。2つめの音は、指が(または手が)上に動くモーションで音量を控え、本当に短く切ります。

注意点3 古典派の作品です。古典派の作品は器楽が主体です。オーケストラやアンサンブル等、指揮者が存在したり、全員で合わせたりしますので、テンポは1つにして、決して揺らぎません。

作曲家の指示が無い限りはテンポは淡々と、揺れること無く進みます。故に、不必要なリテヌートやリタルダンドは禁物です。最後の42~44小節間も、決してテンポを遅くしないように気をつけて下さい。

執筆者: 大井 和郎