プロコフィエフ :ディヴェルティメント Op. 43bis
Prokofiev, Sergei Sergeevich:Divertiment Op. 43bis
解説 : 長瀬 賢弘 (494文字)
ディヴェルティメント(喜遊曲)とは18世紀中頃に現れた器楽組曲で、明るく軽妙で楽しく、深刻さや暗い雰囲気は避けた曲風を指すことが一般的だが、プロコフィエフのそれは、ちょっと様子が異なる。自伝での彼の言葉によれば、この題名が当てはまるのは1楽章だけであろうとのこと。この点におけるプロコフィエフの真意は定かではないが、1929年の夏に取り組み始めたこの作品は、過去の素材を再構築し、オーケストレーションを施したものである。1924年、当時のプロコフィエフは生活費を稼ぐために移動バレエ団のための作品を引き受けたことがあったのだが、その時に楽団が追加で依頼してきた2作品が、第1、第3楽章の素材となっている。第2楽章は1928年に大まかにスケッチされていたもので、第4楽章は、バレエ《放蕩息子》の為に用意した素材を再構築したものである。Op.43bisは、オリジナルである管弦楽組曲《ディヴェルティメント》Op.43を、作曲者自身の手で更にピアノ用に編曲されたヴァージョンである。グロテスクさ、美しさ、楽しさ、様々な表情がピアノ向けに見事にアレンジされており、魅力的な作品群に仕上がっている。
1. ディヴェルティメント
総演奏時間:3分30秒
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編曲0
2. 夜想曲
総演奏時間:5分20秒
3. ダンス
総演奏時間:3分00秒
4. エピローグ
総演奏時間:3分40秒
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