Non troppo allegro、変拍子の作品となっています。2つのエチュードは、当時ドイツ占領下であった1940~41年にかけて作曲されました。セルゲイ・プロコフィエフやベーラ・バルトークを思わせるような、硬質な音楽が特徴的です。冒頭から無調と変拍子の流れの中で、左手は完全4度と完全5度の和音がモティーフとして繰り返されます。左手のモティーフは決して崩れることなく、均一に演奏出来るように心がけたいところです。34小節目のffの和音と、16分音符の3連符は響きが混ざらないようにペダルなどを上手く 利用しながら、弾き分けましょう。68小節目から再び冒頭のフレーズが回帰されます。86小節目からは左手のリズムが特徴的である。8分音符のテヌートはペダルを使用しながら重たくなり過ぎずに、 16分音符のスタッカートは短くなり過ぎずに、リズミカルに演奏しましょう。曲はクライマックスにむけて音楽ともに高揚していき、sffで終わりをむかえます。左右ともに和音の連打が続きますが、響きや粒がつぶれてしまわないような硬質な音を作りあげていきましょう。