ヤマハ : 新版 みんなのオルガン・ピアノの本 2 ひとりぼっち(バイエルより)
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作品概要
解説 (2)
【概要】 : 大塚 萌
(168 文字)
更新日:2022年6月23日
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【概要】 : 大塚 萌 (168 文字)
ドイツ生まれのピアニスト、作曲家、編曲家フェルディナント・バイエル(1806-1863)による小品。
イ短調、4分の4拍子。8小節からなる。
大きな2つのフレーズの中で、哀愁漂う左右の旋律がつぶやくように掛け合いをする。カノンのような左右の追いかけっこに加え、左右それぞれが独立した異なる旋律を奏するポリフォニックな音楽づくりが求められる。
演奏のヒント : 大井 和郎
(627 文字)
更新日:2023年4月16日
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演奏のヒント : 大井 和郎 (627 文字)
このわずか8小節の曲は、大変に難しいです。少ない音での表現はとても大変です。曲は8小節間が4小節2つにきれいに分かれます。前半と後半とします。
前半の終わりをご覧下さい。4小節目は主和音で終わっていますが、メロディーは主和音の第3音であるCで終わっていますので、不完全終始ですね。これは完全終止のような落ち着いた雰囲気とは異なり、音楽が次に進む期待感を作ります。
後半8小節目は、やはり主和音でも、メロディーは主音で終わっています。つまりは完全終止ですので、終わった感じを出すために、少しテンポを緩めるなど、その感じを出すと良いです。
前半4小節間、ピークポイントはどこになるでしょうか?ピッチ的には2小節目のE2つが最も高い位置にありますのでここがピークポイントという考え方もあると思います。または、3小節目は、ドミナント(属和音)の場所ですので、ここが最もピークを迎える場所と考えてもかまいません。もう1つ、3小節目がピークポイントという理由には左手のカノンが達する最高音という理由もあります。
いずれにせよ、1小節目と4小節目はフレーズの始まりと終わりですのでこれら2小節の音量は強くしません。2小節目か3小節目のどちらかでピークを迎えて下さい。
後半、前半とかなり似ていますね。6~7小節間は、2~3小節間とピッタリ一致します。
1つの考え方ではありますが、前半はわりとmfなどの強い音量で弾き、後半はエコーの感じを出してmpやpで演奏しても良いと思います。
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