タイトルの下に”Précision dans les nuances et dans les rythmes”「正確なニュアンスとリズム」とこの曲の課題が書かれています。歯切れよいリズムで書かれ、一見すると3拍子に聞こえない一風変わったメヌエットです。付点のリズムは、はっきりと正確に、舞曲らしい躍動感を持って演奏しましょう。アクセントのついた4分音符は短くならないように、長さをしっかり保ち、金管楽器のような華やかな音色で演奏できるとよいでしょう。バロック時代の宮廷でのトランペットの響きなどをイメージしてみるのもよいですね。この堂々とした華やかなモチーフに対して、6~7小節のヘミオラ(2拍子)と続く半音のメロディは諧謔的で皮肉っぽい雰囲気あり、このアンバランスさがこのメヌエットの面白さに繋がっていると思います。