アプシル :リズムの表現 砂漠の歌 Op.108-2

Absil, Jean:Du rythme à l'expression Chant du désert Op.108-2

作品概要

楽曲ID:49707
楽器編成:ピアノ独奏曲 
ジャンル:種々の作品
著作権:保護期間中

解説 (1)

演奏のヒント : 杉浦 菜々子 (454文字)

更新日:2024年6月11日
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タイトルの下に”Balancement de la main gauche.-Expression de la dissonance”「左手のスイング、不協和音の表現」とこの曲の課題が書かれています。テンポは、Andante。左手は、スラーの終わりの音が重くならないよう、しかしあまりスタッカートのように短くなりすぎることなく演奏し、スイング感を出しましょう。スイングといっても、ノリよく揺れるのではなく、左手の1拍めの音が半音で移り変わっていく怪しさを感じ、タイトルの「砂漠」から連想される揺れをイメージしてみると良いでしょう。右手も半音階を多く使用したメロディでミステリアスです。突如、12~13小節と、13~14小節でメロディに16分音符の動きが出て、クレッシェンドとディクレッシェンドの松葉によって、この曲中で唯一のfが一瞬出ます。静かな砂漠に異変が起きるようです。再び静かに、曲の終わりのppに向かっていきます。最後3小節のppは左手のスイングがなくなり、左右で重なる不協和音を静かに聴きましょう。

執筆者: 杉浦 菜々子
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