決して俊敏にならないよう、チビのカバの緩やかな動きをイメージして楽しく演奏しましょう。全音符の存在によって、身軽に動きたいのにそうはならず、後ろに引っ張られるような効果があります。全音符の音は重力を感じ、8分音符の動きとの引っ張り合いを感じましょう。11小節目のmeno f（今までのfより弱い）からは、3-4拍目でオクターブの跳躍が始まります。気合を入れて「えいっ」とジャンプするようです。クレッシェンドで、14小節目のff（molt pesante＝一層重く）に向かいます。そこから、曲の最後まで、左手のバスの音はオクターブ下の音域になり、ずっしりとした重さと充実した響きで、重々しくもダイナミックにカバの踊りを表現しましょう。