カバレフスキー : 24の子供のためのやさしい小品 行進曲 Op.39-10
Kabalevsky, Dimitri : 24 Petites Pieces Quick March Op.39-10
作品概要
解説 (2)
演奏のヒント : 杉浦 菜々子
(379 文字)
更新日:2024年5月21日
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演奏のヒント : 杉浦 菜々子 (379 文字)
リズムの正確さを大切に演奏しましょう。付点のリズムにのって、意気揚々と行進するようです。ところで、この曲の英語の曲名は、「Marionettes」=マリオネット(操り人形)です。確かに、紐につられてゆらゆらと動く操り人形の動きを付点に準えているようにも聞こえますね。「行進曲」と捉えるとかっちりとした折り目正しい表情が出そうですし、「マリオネット」と捉えると振り子のような揺れ感で音質的には少し柔らかさが出そうです。どちらも試してみて、表現の違いを味わってみるのも楽しいですね。最初のフレーズはハ長調で始まりますが、5小節目からの2フレーズ目は、ハ短調になり気分が変わります。続く3フレーズ目は変ホ長調で、音域がこの曲の中で一番高く、高揚感があります。そして、元のハ長調に戻ります。強弱は、終始fの記載ですが、調性の変化や音域の変化を十分に反映させましょう。
解説 : 熊本 陵平
(370 文字)
更新日:2025年10月19日
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解説 : 熊本 陵平 (370 文字)
主調はハ長調。
行進曲らしい付点のリズムが単旋律で先行し、3小節目で属9和音を形成して4小節目で全終止する。すると今度は同じように再び単旋律で付点のリズムが開始されるのだが、今度は主和音ドミソの第3音であるミにフラットがつくことで短三和音となり暗くなる。実はここから変ホ長調に転調するわけだが、5小節のこの和音は主調ハ長調にとっては同主短調の主和音、変ホ長調にとってはⅥの固有和音なので、この和音を軸に、ハ長調と変ホ長調という遠い調性をとてもスムーズに結びつけているのである。
楽節bで改めて変ホ長調が提示され、9-11小節間で先行する右手に対して左手が模倣して多声的構造を作っている。最後は冒頭主題を再提示して終結を迎える。
全体の構成は二部形式。
A[a(1から4小節)+a1(5から8小節)]
B[b(9から12小節)+a(13から16小節)]
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