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松村 禎三 :ギリシャに寄せる二つの子守唄

Matsumura, Teizo:Deux Berceuses à la Grèce

作品概要

作曲年:1969年 
楽器編成:ピアノ独奏曲 
ジャンル:ベルスーズ(子守歌)
総演奏時間:8分50秒

解説 (2)

解説 : 平野 貴俊 (513文字)

更新日:2018年4月24日
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松村禎三の数少ないピアノ曲の一つ。桐朋学園の「子供のための音楽教室」が24人の作曲 家に委嘱した 『こどものための現代ピアノ曲集』 の第2集に収録され、1969年に春秋社から出 版された。初演は同年7月16日、イイノホー ルで加藤真弓によって行われている。

第1曲では、古代ギリシャの音楽から採られたと松村が述べる旋律がまずレントで奏された後、「まだ行ったことのないエーゲ海の、陽光豊かであろう午後を夢みながら」作曲されたと いう部分に移る。音域はここで突然高くなり、分散和音による伴奏の上で、もう一つの旋律がモデラートで奏される。まもなく伴奏に半音階 的な動きが生じると、イ長調に一転する。ふたたび冒頭の旋律が現れ、同様の過程を経た後、やはりイ長調に転じて幕を閉じる。

1曲目に触発されて作曲されたという第2曲では、波のたゆたいを想わせる両手の音型に、 シンプルで息の長い旋律が重ねられる。八村義夫はこの作品について、「不思議な、息をのむような美しさ」があり、「極楽浄土の倦怠」の ようだと述べている。晩年、松村は映画『美しい夏キリシマ』 (2003、監督黒木和雄)の音楽を手がけるにあたり、本作品を主要な素材として活用した。

執筆者: 平野 貴俊

About work(s) : 平野 貴俊 (1400文字)

更新日:2018年4月24日
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