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松平 頼則 :トッカータ・クロマチーコ

Matsudaira, Yoritsune:Toccata chromatique

作品概要

楽器編成:ピアノ独奏曲 
ジャンル:トッカータ

解説 (2)

解説 : 平野 貴俊 (402文字)

更新日:2018年4月20日
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『全音ピアノピース476』として1993 年に刊行された。作曲年は不明だが、他の松平頼則の作品との比較から、1940 年代に作曲された作品とみることも不可能ではないだろう。主として高音域で奏される無窮動的なトッカータ。「クロマチーコ」(半音階的)は、右手で絶えず奏される内声の半音階的な動き、冒頭の左手のパートに頻出する増減音程に由来する。ただ、ホ長調を示唆する低音域から中音域にかけてのアルペッジョが、緩やかな区切りの役割を担い、左手には増減音程の代わりにしばらく完全5 度が配されるなど、無調的というよりもむしろ旋法的な処理が施されている。右手のテクスチュアにほとんど変化はないが、左手はそれに比べてやや自由に動き、音楽に推進力とヴァラエティに富んだリズムを与えている。左手における和音の平行的な進行に導かれる終盤では、さらに高い音域で右手が急速な音型を奏した後、増4 度を強調した和音で幕を閉じる。

執筆者: 平野 貴俊

About work(s) : 平野 貴俊 (1190文字)

更新日:2018年4月20日
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